蛇も蚊も祭り~受けつがれる伝統行事  6/6鶴見区生麦 神明神社


 300年以上続くとされ、横浜市の無形民俗文化財に指定されている「蛇も蚊も祭り」が6月6日(日)、横浜市鶴見区生麦で行われた。
早朝から「生麦蛇も蚊も保存会」のメンバーが萱(カヤ)で編み上げた15メートルの大蛇2体を2手に分かれ地元自治会、約100人が担ぎ「蛇も蚊も出たけい、日和の雨けい」「出たけい、出たけい」わっしょい、わっしょいと町内を練り歩いた。夕刻、神明神社に戻る。
 保存会会長の青木義雄さんのお話によれば、萱の入手が難しく、都筑区まで萱を刈りに行き、1週間乾燥させ使用している。ここ数年子どもの参加が増えている。昔から大蛇を担ぐと身体が丈夫になると言い伝えられている。
 江戸時代、河口に位置した生麦には萱が容易に手に入る地だったことから、萱で蛇をつくった。生麦4-27の道念稲荷神社でも同様の行事が行なわれる。(明治の中頃までは一緒に行われていた。)
 大蛇の角は境内の神木、目玉はツメタ貝、耳は枇杷の葉を赤く塗って使用。舌は菖蒲を使用。
 昔は蛇も蚊も祭りが終わると、子どもたちは鶴見川河口に大蛇を流しに行っていたが、現在は環境に配慮して翌日境内で燃やしている。

歴史

先人古老からの伝承によると、今から300年余前、その頃村で疫病が流行したが無医時代のために村民は大変困り、そこで相談の結果氏神祭神「すさのうの尊」に因み、大蛇によってこの疫病を退散させようと考えた。
 その頃は旧暦5月でいたるところに萱(かや)が繁茂していたので、この萱を刈り長さ8間胴回り2尺の大蛇をつくり、5月5日端午の節句に若者達は素足で田んぼに入り膝まで泥につかり、大蛇を担ぎ「蛇も蚊も出たけい、日和の雨けい」と、掛け声も勇ましく部落内を練りまわり疫病退散を祈り、最後にこの蛇体を海に流した。
 なお、このとき病人の居る家では、座敷の畳を裏返してこの大蛇を家の中に招き入れて悪病払いをしたもので、昭和初期までは各家庭ではこの日には手づくりの柏餅をつくる風習が続き、楽しみの一つでした。
 明治・大正・昭和と旧暦から陽暦に変わっても、一ヶ月遅れの6月6日、最近では子供たちが参加しやすいように6月第一日曜日となった。 昔ながらのそのままの行事として今日まで続けられてきました。
*蛇も蚊も祭りホームページより抜粋 蛇も蚊も祭り~受けつがれる伝統行事  6/6鶴見区生麦 神明神社のイメージ1
「蛇も蚊も(生麦)」、横浜市指定無形民俗文化財、NPO法人無形民俗文化財アーカイブズ
http://www.nponia.com/page14-jamokamo.htm#top蛇も蚊も祭り
http://www.mars.dti.ne.jp/~echo/degicam/jamokamo/jamokamo.html月刊「鶴見の歴史」鶴見の伝統芸能(その3)  横浜市鶴見区
http://www.city.yokohama.lg.jp/tsurumi/information/introduction/history/
 
 
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