横浜市鶴見区の県立三ツ池公園内にある「中の池」で2月11~13日、池の水を抜いて外来魚を一掃する「掻い掘り」が行われた。「三ツ池公園を活用する会」と「三ツ池公園公園管理事務所」が主催。
三ツ池公園を活用する会水辺クラブ(代表 天野隆雄)では2006年から池の生態系回復を目的とし、月2回定期的に外来魚の駆除を行い大きな成果を上げている。同会が加盟する「ブラックバス防除市民活動ネットワーク」発行の報告書によれば外来魚防除活動への参加者総数は1万6千人を超え日本一の実績である。
掻い掘りは08年2月、公園内に3つある池のうち、「上の池」で初めて実施され、成果があって、現在上の池の割合は100(外来魚):1(在来魚)から1(外来魚):30(在来魚)まで回復している。
水抜きは1週間前から徐々に行い、残った水だまりに参加者が網を入れて魚をすくい取った後、外来魚と在来生物を選別し数を数える。在来魚は下の池に放流。鯉は水位がもどるまでプールで保管され水位がもどるころ中の池にもどす。外来魚は公園内に埋めて処分される。排水口に仕掛けた網にかかった魚も同様に処理される。
同会水辺クラブの天野隆雄代表は、活動を始めた当初は、ブルーギル99:モツゴ1の比率で在来水生生物の保存に危機感を持ったが今回の掻い掘りの結果、ブルーギル1:モツゴ6まで回復していた。このようなうれしい成果が出ましたことは本当にありがたいことと、深く感謝している。とはいえ、強い繁殖力で在来魚を捕食する特定外来生物・ブルーギルなどを除く抜本的な対策としては「掻い掘り」が一番効果が有る。今回「中の池」の外来魚を一掃出来た。来年か再来年には「下の池」(約1万1千㎡)でも行いたいと話している。
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