宮城県石巻にボランティアカットに行ってきました。ヘアーサロンマツノ三代目松野良明さん

地元生麦を愛するヘアーサロンマツノの三代目 松野良明さんは5月に有志5人で宮城県石巻へボランティアカットに行ってきました。 大変貴重な体験をされています。現地の様子をレポートして頂きました。

文・写真:松野良明

目次

石巻に出発

平塚に有志5人が集合して石巻に出発!!震災から2ヶ月たったので石巻はそろそろ復興してきたかな?道中7時間、いろいろな話をしながら向かいました。途中、福島での夜明け、綺麗だったなぁ  石巻には朝7時に到着。まずは石巻ボランティアセンターのある石巻専修大学へ。活動がスムーズにできるようにボランティア登録をしました!校内では八重桜が満開!綺麗だったなぁ!校庭ではピースボートのボランティアスタッフのテントがいっぱい!ピースボートの若者、スタッフはみんな本当に頑張っていた!


 石巻専修大学から石巻駅周辺に向かった。街は復興ムードで頑張っていた。しかし商店街は津波の被害が…。側道がゴミに溢れていた。理容椅子とシャンプー台が無惨に捨てられていた。

理容椅子とシャンプー台が無惨に捨てられていた


 石巻駅から今回の目的地の鹿妻へ。ここから見る風景が一変。石巻駅から5キロしか離れていないのに…。 大破した舟や車が街中に溢れ、しっかりと立っている家なんて一つもない。全て津波の被害だ。車内でみな言葉を失う。絶望的な景色を眺めながら避難所へと向かった。

ボランティアカット

始めに着いた避難所はヨークベニマルというスーパー。(関東ではイトーヨーカドー) ここの2階が避難所になっていて、1階では何人も亡くなっている。 腐臭が辺りに立ち込めている。とにかくこの臭いは魚の臭いだ!と決めつけた!そうしないと心が折れる。  この避難所には20人くらいが生活をしていた。家族3世帯一緒に暮らしている方もいた。早速用意をして、皆さんを恥ずかしがりながらも青空カットさせて頂きました。 救援物資としてシャンプーや化粧品、タバコなどを渡し、いつの間にか打ち解け仲良くなりました♪  夜はテントか車中泊を覚悟していたんですが、皆さんが避難所の中で寝る場所を用意してくれました。 この夜は雨予報、本当にありがたかった。その夜は40時間寝ていなかったので爆睡でした

ヨークベニマル石巻湊鹿妻

災害意識が低すぎたと嘆く

 朝は被災者の方から貴重な話を聞いた。町民みんな地震と津波を舐めていた。今まで津波なんか来たことが無かったので本当に油断したと。鹿妻は海からすぐそば、でも大きな津波なんか今まで一度も無かった。  地震が起きてから1時間近くも津波が来なかったので安心して家に戻ってしまった人も。この避難所の方々もいつここが崩れてしまうという恐怖に怯えながら津波を眺めていたそうです。 津波がおさまり、街を歩くと惨劇が…。 亡くなっている方が非常に多く、道のそこら中に。 本当に戦地に近く、自分が生きるだけで精一杯だったと。尋常じゃない精神状態で他人のことなど気にしてられない。 (他人というのは亡くなった方のことも含めます)  この辺は一週間くらい後片付けがされず、自衛隊の支援も遅れ、治安も良くなかった。かなり危険な地域だったそうです。  本当に甘かったと、災害意識が低すぎたと嘆いておられました。僕の家も海が近いと言うと、地震が来たら逃げろ!物なんて持たないでとにかく逃げろ!物は少しの間、頑張れば自衛隊が届けてくれる!とにかく逃げろ! これが教訓です。(災害バッグの中に何を入れれば良いかなんて聞けなかった) 海沿いに住んでる方、そういうことです。とにかく高台にすぐ逃げる!!

鹿妻小学校でのボランティアカットは笑顔で本当に喜んでくれた

今日は鹿妻小学校に足を運んだ。は約300人の被災者が体育館で生活していた。 この周辺はライフラインが復旧してない場所が多く、校庭にはたくさんの自衛隊車両が留まり、水の管理をしていた。 その周りを走り回る小学生、もう新学期が始まり元気いっぱいだった。  担当者からカットする場所を提供され、カットを始めた。  震災の話、避難が遅れた理由、避難意識の低さなど、やはりどうしても地震の話になってしまった…  カット後は皆さん声を揃えて『本当にありがとう!元気が出た!さっぱりした!』と自分たちの行動を笑顔で本当に喜んでくれた!でも何か歯がゆい。非力すぎる。  本当に僕らができることって何だろう?  色々と考えた。ここの風景を見たらまだまだ復興には時間がかかるのは目に見えている…。

私たちにできること?

色々と考えさせられた…。  私たちにできることとは??  それは単発で終わる支援ではなく、継続していく支援ではないかと思う! 継続する支援!絶対に大切!募金も続ける! また仲間と時間があったら支援に行こうと思う。  しかし横浜に戻ってくると、あたかも何も無かったような平和な風景が。 でも絶対に絶対にあの戦場のような風景を忘れてはいけない。 少しでも早く平和な生活を取り戻してほしい…。

松野良明さんからのメッセージ

来週は岩手県の陸前高田か大船渡に瓦礫撤去などの力仕事をしにいってきます。 カットのボランティアはもう終了でしょう、現地の理美容師さんもいますし、これからは若い衆で力仕事の出番です!過酷ですが、誰かがやらないと綺麗だった東北には一生戻りません。少しずつでもお手伝いができたらと思っております。

石巻市役所
カホク運送株式会社 石巻市

松野さんをもっと知りたい方は
ヘアーサロンマツノ公式HP http://matuno-s.com/ をご覧ください  
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